知らないと損する!まぎらわしい社会保険

社会保険ってなに?

社会保険とは、病気やケガ、失職、老齢、労働災害など、さまざまなリスクに対する公的な保険制度。国や公的な団体が運営を行っている。

広い意味と狭い意味での社会保険とは?

ひとくちに社会保険と言っても、人によって認識している範囲が異なることがほとんど。
普通に生活している分には馴染みが薄く、「○○保険」という似たような言葉が続くため、わからなくて当然。

だから間違えて覚えていたり、企業の担当者と話がかみ合わないことが多い

広い意味での社会保険
①公的医療保険、②年金保険、③介護保険、④労災保険、⑤雇用保険の5つの保険を指す
狭い意味での社会保険
①公的医療保険、②年金保険、③介護保険の3つの保険を指す

狭い意味での社会保険とは?

① 公的医療保険
働き方によって加入先が選択できる

② 年金保険
国民年金 全国民が強制加入
厚生年金 法人の会社員や公務員などが強制加入

③ 介護保険
40歳から64歳までは、加入している公的医療に支払う
65歳から亡くなるまでは、お住まいの自治体に支払う

公的医療保険は強制加入(国民の義務)です

一人親方もしくは、個人事業所の従業員として建設業で働いている人は、原則的に建設国保(職域国保)に加入するか、お住まいの自治体の市町村国保に入るかの2択から選ぶことになる。

例外
1)法人事業所は宮建国保に加入できない
2)個人事業所として宮建国保に加入している事業所が法人成りする場合は、適用除外をして宮建国保に残ることができる。

適用除外に関する詳しい説明はこちら

医療保険の種類

企業の担当者がよく間違っているケース
協会けんぽと厚生年金だけを社会保険だと勘違いしている。
実際は、協会けんぽは公的医療保険の数あるうちのひとつ、厚生年金は年金保険の2階部分を指す。

建設国保とは?

建設国保(宮建国保)に関する詳しい説明はこちら

社会保険の疑問アレコレ

やっぱりわからない。社会保険ってなに?

社会保険と民間保険の違いは?

社会保険
国が運営している保険で、大人も子供も必ず加入することになる保険
民間保険
民間企業が運営している保険で、必要なひとがお金を支払って加入する保険代表的なものとして「ガン保険や生命保険」など
※テレビやYouTubeのCMなどで流れている保険のほとんどが民間保険社会保険とは違い、全員が必ずかかわる保険ではない
また、民間保険は加入しても途中で解約できるのが特徴

公的医療保険への加入は損?

日本に住む人は「国民皆保険制度」により、年齢を問わず医療保険に加入する義務があるため、「医療保険に入らない」という選択肢はない。

加入しないと、病院に行ったとき自己負担が3割から全額自己負担になったり、加入資格が発生した日にさかのぼって最長2年分の保険料を納めることになる。

協会けんぽ以外は社会保険ではない?

元請や上位企業の指導では、健保適用除外により建設国保に加入している人に対し、「建設国保は社会保険未適用」との誤った認識により、協会けんぽへの加入指導が行われている事例がある。

繰り返しになるが、「社会保険=協会けんぽに加入しなさい」という意味ではない。

下の表のとおり保険に加入していれば、社会保険に加入していると認められる。
※事業者の形態や従業員数、働き方によって、加入しなければならない社会保険の種類が変わる。

社会保険未加入を厳しく取り締まる理由

社会保険に加入していないと、医療、年金等、いざという時の公的社会保障が受けることができない。

社会保険についておさらい。○✖クイズ

答え
A1.✖ 協会けんぽは公的医療保険のひとつ
A2.✖ 国民の義務なので強制加入。自身に不利益が生じる
A3.✖ 従業員に不利益な場合は不適切